ローターダイナミクスによる振動ジャイロの周波数応答解析

NX Nastran SOL108/SOL111

事例概要

振動する物体を回転させると、振動方向と回転軸それぞれに直交する方向にコリオリ力(F=2mvω)が生じます。振動ジャイロはこの物理現象を利用して運動している物体の向きの変化を検出できるセンサです。カーナビ、車両の姿勢制御、カメラの手振れ補正、ロボットの自律走行、ゲーム機、スポーツ用品など幅広い分野で利用されています。さらに、最近は小型化、低価格の振動ジャイロの開発が進んでいます。一方、小型化には支持の問題や耐衝撃性、製造精度の影響、共振周波数及び振動モードの補正など多くの課題があります。それに対して、有限要素法シミュレーションが有効です。本例題では、NX Nastranローターダイナミクス・モジュールを用いた代表的な音片型、音叉型、プレート型、MEMS型振動ジャイロの解析を紹介します。振動しているモデルに角速度荷重を加え、回転により発生したコリオリ力がモデル内に新たな振動を起こし、2つの振動を合成した様子および支持部の応力状態を計算します。

  • 回転を加えた時の三角柱、四角柱、円柱、楕円センサの振動の様子及び支持部の応力分布

  • エリンバ材+セラミックスや水晶、LiTaO3、LiNbO3などの材料を利用できる様々な音叉構造ジャイロ

  • 金属板、セラミックス、重りで構成する複合振動子板の振動特性を利用した2軸ジャイロ

  • ダブルT型センサ、リング型センサ、双音叉センサセンサ構造や支持部形状等の変化による共振周波数及び振動モードの微調整

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