音響連成解析機能によるトラックのキャビン音響特性の解析
NX Nastran
事例概要
近年流通需要の増大に伴い、トラックの走行距離・時間も増えてきている。長時間の走行ではキャビン内での居住環境が運転者に対して精神的・肉体的にストレスになる。走行による騒音も長時間の暴露が問題となるため、低騒音環境(特に低周波数)を考慮することは非常に重要となってきている。設計段階でキャビンの音響特性を把握し、運転者に対する騒音伝達を低減できる構造検討のため、有限要素法による解析が効果的である。
本例題では、NX Nastran構造-音響連成解析機能を用いて、車体構造とキャビン内の音響空間をそれぞれモデル化し、連成した周波数応答解析を行い、車体マウント点から運転者の耳位置までの音響伝達特性を求めた。
音場の空間については、形状をキャビン内部のおおよその形状を仮定したジオメトリ(ソリッド)を作成してソリッドメッシュを生成した。
構造モデルのないドア部分については、全反射とした。
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構造(BIW)モデル
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音響(キャビン)モデル
NX Nastranの濡れ面確認機能により、連成面(構造側、音響側)が出力され、きちんと定義で来ているかを確認することができる。
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構造連成パネル
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音響連成パネル(濡れ面)
構造、音響のモードをアニメーションで確認することができる。Femapのアイソサーフェス表示を使うと、空間内の音響モードも観察することができる。
Femapのテーブル複数表示機能で、位相とゲインを同時に表示することができ、音響伝達特性を評価することができる。
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構造加振モード 6Hz
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音響加振モード(アイソサーフェス) 6Hz
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周波数応答グラフ(位相とゲイン)
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