TwinMesh

容積式回転機メッシュ生成ソフトウェア

TwinMesh 製品概要

TwinMeshは、ドイツのCFX Berlin Software社によって開発された、容積式機械の回転部品用のメッシュ自動生成ソフトウェアです。ギアポンプ、ローブポンプ、ジェロ―タポンプ、ベーンポンプ、スクリューポンプ、スクロールコンプレッサなどの容積式機械の、回転部品流体解析用の6面体メッシュを自動的に生成します。

流体解析ソルバーのSimcenter STAR-CCM+で利用可能なすべての物理モデルを使用可能で、STAR-CCM+とともに用いることで、より信頼性の高い流体解析、より効率的で、高速なワークフローを実現します。

Fast

構造メッシュ生成と、
流体解析設定の自動化されたワークフロー

Reliable

高品質のメッシュを提供し、
STAR-CCM+で利用可能な物理モデルをすべて使用可

Efficient

最大限の品質を確保しながら
合理的な流体解析モデルサイズに

自動メッシュ生成
自動メッシュ生成
→
自動設定&解析
STAR-CCM+自動設定&解析
→
ポスト処理
ポスト処理

TwinMesh 製品詳細

TwinMeshは、回転容積式機械の作動室内における時間変動のメッシュ分割を自動化します。回転位置ごとに作動室とギャップのメッシュを生成し、メッシュ品質チェックを実行します。メッシュは6面体で、グリッドセルの総数を押さえながら、境界層とギャップクリアランスの十分な解像度を実現します。各回転位置で一貫したメッシュトポロジと組み合わせることで、全体的な解析時間を大幅に短縮できます。


効率的なワークフロー

  • 簡単で直感的なGUI
  • メッシュ間のインターフェース自動生成
  • 2D、3Dメッシュ自動生成
  • STAR-CCM+がすぐに実行可能な入力ファイルをエクスポート
  • ユーザー関数のコンパイル不要

最大限の柔軟性

  • 既存のCADデータ、または、ポイント座標のインポート
  • 簡単なジオメトリスケーリング(クリアランス定義、ローターサイズ)
  • 軸方向クリアランスの自動メッシュ生成オプション
  • 様々なメッシュエクスポートオプション(2D/3D、ローター用メッシュ)

メッシュ制御&メッシュ品質

  • メッシュサイズとメッシュ解像度の完全なユーザー制御
  • 境界層生成と局所的改良
  • 高度なメッシュスムージングアルゴリズム
  • メッシュ品質をチェックするためのいくつかのツール

ワークフロー

簡単インポート

  • TwinMeshでは、ローターとケーシングの輪郭線をIGES形式またはCSVテキストファイルを介して2D断面としてインポートできます。ケーシング曲線もTwinMeshで生成できます。これらの輪郭線はすべて簡単にスケール変更でき、例えばローターとケーシング間のクリアランス寸法を変更できます。ローターの位置は、インポート後にX方向とY方向の軸位置を定義することで調整できます。必要に応じて、TwinMeshはローターメッシュ間のインターフェースを自動的に生成します。

  • 簡単インポート

6面体メッシュの自動生成

  • 次のステップでは、TwinMeshはユーザー定義の回転角度すべてに対して6面体メッシュを生成します。特別なスムージングアルゴリズムを使用することで、十分なギャップ解像度、小さなギャップと大きなチャンバー間の滑らかな変化、そして均一な要素分布が実現されます。

  • 6面体メッシュの自動生成

簡単なエクスポート

  • 数値品質の最終チェック後、グリッドは3Dモデルまたは2Dモデルとしてエクスポートできます。TwinMeshのエクスポートデータには、過渡流れシミュレーションに必要なすべてのメッシュに加え、Simcenter STAR-CCM+解析実行でメッシュを自動インポートするために必要なルーチンが含まれています。また、TwinMeshはすぐに実行可能なシミュレーションテンプレートもエクスポートするため、Simcenter STAR-CCM+ソルバーを用いてすぐに流れ解析を開始できます。TwinMeshの構造化グリッドを使用することで、単相および多相CFDおよびCHTシミュレーションを実行できます。

  • 簡単なエクスポート

TwinMeshのメッシュ移動機構

回転容積型機械は、隙間でつながれた流体空間(チャンバーと呼ばれる)で構成されています。チャンバーは流体を輸送し、隙間は漏れ流れ(損失)を引き起こします。チャンバーと隙間の位置と形状は、ローターの位置に応じて時間とともに変化します。有限体積法を用いた流体流れのCFDシミュレーションでは、流体領域を記述および分割するメッシュにおいて、この位置と形状の変化を考慮する必要があります。

TwinMeshは、チャンバーとギャップの各回転位置における数値メッシュを事前に生成し、ノード位置を複数のファイルにエクスポートするソフトウェアです。構造メッシュ(通常は六面体ブロック構造のOグリッドメッシュ)を使用することで、TwinMeshはメッシュのトポロジーが各回転位置で一定に保たれることを保証します。つまり、ノード番号とノードの接続性は一定に保たれます。

CFDソルバーは、TwinMeshが提供する特別なルーチンを用いて実行時にこれらのメッシュファイルを読み込み、変形メッシュアプローチに使用します。各メッシュノードの位置は各タイムステップの開始時に更新され、CFDソルバーはメッシュノードの動きをナビエ・ストークス方程式や、例えば乱流などの偏微分方程式における追加項として扱います。

メッシュのトポロジーは維持されるため、リメッシュ手法とは異なり、過渡シミュレーション中に解の値を補間する必要はありません。これにより数値誤差が大幅に削減され、シミュレーション時間が短縮されます。

事例

ロータリーローブポンプの解析

動画はロータリーローブポンプの3次元流体解析結果を示します。TwinMeshで生成された構造メッシュに基づいて、Siemens Simcenter STAR-CCM+で解析を実行しました。作動室内のグリッドの動きと速度分布を示しています。


スクロールコンプレッサの解析

動画はスクロールコンプレッサ内の速度分布を示しています。6面体グリッド生成にTwinMesh、流体解析にSimcenter STAR-CCM+を使用しています。


内歯車ポンプの解析

動画は内歯車ポンプの流体解析結果を示しています。流速と圧力場を示しています。解析は、TwinMeshの構造グリッドをベースにしたSimcenter STAR-CCM+を使用して実施されました。


外歯車ポンプの解析

この動画では、解析と実験を比較しています。カメラで撮影した外歯車ポンプのキャビテーション(上)と、TwinMeshで生成された計算グリッドを用いてSimcenter STAR-CCM+で解析したキャビテーション(下)を示しています。


ジェロ―タポンプの解析

動画は、ジェロータポンプの作動室内の速度分布を示しています。Simcenter STAR-CCM+で解析し、メッシュはTwinMeshで生成されました。


ベーンポンプの解析

動画は、TwinMeshとSimcenter STAR-CCM+を用いて計算された、ベーンポンプ内の圧縮空気の流れを示しています。
ベーンはスプリングによってケーシングに向かって押し付けられ、可変容積のチャンバーを形成します。吸入側では、これらのチャンバーの容積が拡大して必要な吸引力を生み出し、加圧側ではガスが圧縮されて排出されます。この解析により、圧縮空気の一部が吸入側から放出され、性能低下やおそらく不要な騒音を引き起こしていると考えられるため、このケースでは形状が最適ではないことが分かります。


偏心スクリューポンプの解析

動画は、偏心スクリューポンプの流体解析結果から得られた、ローター上の速度分布と圧力を示しています。CFD解析は、TwinMeshで生成された構造メッシュを使用して、Simcenter STAR-CCM+で実施されました。


スクリューポンプの解析

動画は、サイクロイド歯を持つ3軸スクリューポンプの流体解析です。差同質のグリッドをTwinMeshで設定し、解析はSimcenter STAR-CCM+を用いています。ローター表面の絶対圧力と、作動室および入口・出口の速度分布を示しています。


ツインスクリューポンプの解析

動画は、ローターと流体内部の圧力分布を示しています。流体解析はTwinMeshとSimcenter STAR-CCM+を用いています。


TwinMesh 動作環境

TwinMeshと共に動作するSimcenter STAR-CCM+が使用できる環境が必要です。

ハードウェアコンポーネント ワークステーション ノートパソコン
対応OS Windows 11 24H2 Windows 11 24H2
プロセッサ 2.4GHz CPU、最低4コア/CPU (この仕様により、クライアントとサーバーは別々の空間で動作し、並列実行が可能)。 CPUの最低速度要件はありません。ただし、最低2コア/CPU の搭載が望ましい(この仕様により、クライアントとサーバーは別々の空間で動作する)。コア数が多いほど並列実行が可能。
メモリ コアあたり 4GB コアあたり 2GB
ディスク容量 10GBの空きディスク容量 (シミュレーションの保存には容量の増大が必要) 。 10GBの空きディスク容量 (シミュレーションの保存には容量の増大が必要) 。
グラフィックカード 3D機能、Zバッファ、半透明処理機能搭載の専用グラフィックハードウェア。推奨最小画面解像度 1024×768 ピクセル。 3D機能、Zバッファ、半透明処理機能搭載の専用グラフィックハードウェア。統合グラフィックチップセットは推奨されていません。推奨最小画面解像度 1024×768 ピクセル。

TwinMesh 製品構成

ライセンス形態

フローティングライセンス(X-Formation社製LM-X ライセンスマネージャーを使用)

製品形態

◇TwinMesh Basic(必須)

Basicライセンスには、TwinMeshの1つのGUI、1つのポンプ(マシン)タイプ、1つのシミュレーションプロセスが含まれます。

◇TwinMesh AddOn

ポンプ(マシン)タイプの追加や、シミュレーションプロセスの追加ごとに、TwinMesh AddOnライセンスの購入が必要です。

必要要件

Simcenter STAR-CCM+ Power Sessionのライセンスが必要です。

契約形態

・Annual Lease License(年間リース契約)

保守サービス

◇バージョンアップ

保守契約期間内にリリースされる新バージョンをお届けいたします。

◇技術サポート

メール/FaxによるTwinMeshのQ&Aを行っております。(原則として電話によるサポートはしておりません。)
TwinMeshに関する操作方法などについてご質問に回答いたします。
保守契約期間中は、回数制限はありません。

※以下に関するご質問、ご依頼は標準サポートの対象外となります。有償での対応が可能ですのでお問い合わせください。

・モデル作成の代行に該当する質問
・受託解析に該当する質問

お客様のお問い合わせをお待ちしております